3まちの形成の仕組みをつくる
地区計画・まちづくりルール
ここでご紹介する業務は、いずれも一定の地区内における主に建築行為に関するルールを検討したものです。都市計画法に基づき、一定の法的拘束力を持つ「地区計画」と、法的拘束力はないものの、地域の皆さんの合意に基づいて柔軟な運用を行う任意の「まちづくりルール」に大別されます。いずれの場合も、地区の現況・課題を地域の皆さんと共有し、目指すべきまちの将来像を考え、その実現のためのルールについて、合意形成を積み重ねていきます。
地区計画の策定に当たっては、関係機関との協議支援、法的手続き支援もポイントとなります。また、ルールをビジュアルに伝える、分かりやすいパンフレットづくりにも工夫を重ねています。
- 土地・建物等に関する現況調査(上位/関連計画整理、データ整理、現地調査)
- 関係権利者の把握(登記簿等の整理、権利者リスト作成)
- 権利者・居住者の意向把握(アンケート/ヒアリング等)
- まちづくり協議会等の支援(資料作成、会の運営、提言書作成支援、説明会開催支援)
- 地区の将来イメージやまちづくりルールの作成支援
- まちづくりルールに合わせた地区計画の検討(各種制限値の検討、計画策定による影響の検証(既存不適格の発生など)を含む)
- 都市計画手続きの支援(計画図書の作成支援、説明会開催支援、関係機関協議支援、都市計画審議会資料の作成支援等)
- ニュースやパンフレットの発行支援
発注者:東京都中野区 期間:2021(R3)年度 ~ 2022(R4)年度
中野駅南口地区は、2015(H27)年に地区計画が策定され、中野住宅跡地であるA地区では、土地区画整理事業や市街地再開発事業によるまちづくりが進められました。一方、中野駅南口から南側に伸びるファミリーロード沿道の、商業ビルが建ち並ぶエリア(B地区)では、指定容積率を十分に消化できないこと、建築物の老朽化等が課題となっていました。
こうした課題を解決するため、2023(R5)年に中野駅南口地区地区計画が変更され、B地区に街並み誘導型地区計画が導入されました。
地区計画の変更にあたり、首都研では、街並み誘導型地区計画導入後の建替えスタディによる効果検証、将来的に形成される街並みにおいて圧迫感を軽減するための2段階の壁面後退の検討、壁面後退により敷地が狭小となるケースに配慮した狭小敷地における建築物の建替えスタディ等を支援しました。
また、コロナ禍であったことから、関係権利者に対する説明会を説明動画の共有により開催するとともに、意向把握等に際しては、容積率の消化のイメージを模型で説明する等、丁寧な合意形成のための工夫を図りました。
発注者:東京都新宿区 期間:2021(R3)年度 ~ 2024(R6)年度
若葉地区及び若葉・須賀町地区は、JR四ツ谷駅、信濃町駅に挟まれた2つの木造住宅密集地域です。1993(H05)年に密集事業開始、1994(H06)年に地区計画策定以降、約30年に渡り、道路拡幅整備や建物の不燃化、若葉地区における共同建替え等が進められてきました。一方で、連坦する未接道宅地など未だ防災上の課題を抱え、密集解消を図る新たな推進策が求められていました。
首都研では、2021(R03)年以降、まちづくり協議会による「まちの将来像」の策定を支援しました。加えて、若葉地区では、共同建替えの更なる推進と、狭小敷地の個別建替えにも配慮した、街並み誘導型地区計画への変更、若葉・須賀町地区では、安全な道路空間確保や寺町らしさの形成を軸とした地区計画の変更を支援しました。
(両地区ともに、2025(R07)年地区計画変更)
【参考URL】
https://www.city.shinjuku.lg.jp/soshiki/seibi01_000001_00004.html
https://www.city.shinjuku.lg.jp/anzen/seibi01_000001_00020.html
発注者:東京都新宿区 期間:2017(H29)年度 ~ 2018(H30)年度
歌舞伎町一番街地区を含む歌舞伎町地域は、上位計画において「エンターテイメントシティ歌舞伎町」として、新たな文化の創出する場や個性を演出する景観形成といった位置づけがされています。
首都研では、「歌舞伎町一丁目一番街地区まちづくり協議会」の運営等の支援をし、地区内の環境改善と更なる魅力発信として当地区の目ぬき通りにおける清掃や看板、放置自転車、客引き、にぎわい空間、撮影スポット、多言語対策、プロモーション活動などのあり方の検討を支援しました。
2018(H30)年6月に協議会では、土地・建物所有者と店舗・事務所等の営業者の取り組み事項をまとめた「歌舞伎町一丁目一番街地区まちづくり指針」を作成し、運用については「歌舞伎町劇場通り一番街町会」が行っています。
【参考URL】
https://www.city.shinjuku.lg.jp/kusei/keikan01_001083.html
https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000242906.pdf
発注者:東京都練馬区 期間:2018(H30)年度 ~ 2019(R1)年度
保谷駅南口駅前通り(都道233号線)は、交通量が多い反面、歩道がないため、安全・安心に買い物をするという点で問題を抱えています。そのような中、2017(H29)年2月、保谷駅周辺地区まちづくり協議会が練馬区に対して「壁面後退による街並みづくり」に関する提案が行われました。
首都研では、都道233号線の検討区間に面する関係権利者が集まった勉強会の開催を支援し、2019(R1)年12月に「保谷駅南口駅前通りまちづくり宣言」が取りまとまりました。当宣言では、建替え時の壁面後退や壁面後退区域の利活用のあり方などについて関係権利者への協力を呼び掛けています。また、壁面後退区間に限らず、商店会としてのまちづくりの活動方針も整理しています。その他、当宣言が実現した際の将来イメージ図の作成や当宣言が掲載された商店会の看板製作を支援しました。
【参考URL】
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/machi/kakuchiiki/houya/matidukurisengen.html
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/machi/kakuchiiki/houya/matidukurisengen.files/houyasengen.pdf
- 東京都新宿区飯田橋駅前地区、赤城周辺地区、牛込台西北地区、歌舞伎町シネシティ広場周辺地区、若葉地区、若葉・須賀町地区
- 東京都品川区東中延一・二丁目、中延二・三丁目地区
- 東京都世田谷区芦花公園駅周辺地区、補助52 号線沿道若林・梅丘・豪徳寺・宮坂地区
- 東京都杉並区放射5号線周辺地区
- 東京都中野区中野駅南口地区
- 東京都板橋区若木周辺地区
- 東京都練馬区武蔵関駅周辺地区
- 東京都江戸川区一之江四丁目北地区、一之江四丁目南地区 、中葛西八丁目地区
- 東京都狛江市和泉本町四丁目周辺地区、岩戸北一・二丁目、東野川一丁目周辺地区、 一中通り沿道地区
- 埼玉県川口市芝富士地区、芝樋ノ爪及び芝4・5丁目地区
- 神奈川県横浜市本郷町3丁目地区