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スタッフ座談会

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首都研ってどんな会社なの?
就職活動中の方にとって、一番気になるのは「実際に働いている人の声」かもしれません。そこで今回は、ベテランから若手まで幅広い世代の所員に集まってもらい、入社の決め手から仕事のやりがい、未来への展望まで、ざっくばらんに語ってもらいました。

  • 木村 陽一

    取締役

    平成17年入社

  • 荒井 詩穂那

    執行役員・主任研究員

    平成26年入社

  • 井上 夏鈴

    研究員

    令和6年入社

  • 三浦 康平(進行)

    主任研究員

    平成30年入社

※記事内容は2025年8月時点のものです。

1入社の決め手は?

井上

就職活動の軸は、正直に言うと当時はまだ曖昧でした。まちづくりに関わりたいという思いはありましたが、コンサルタント業界に絞っていたわけではなく、不動産業界なども見ていましたね。

荒井

業界の違いを理解しながら就活していた?

井上

いえ、当時はそこまで理解できていなかったと思います。

三浦

色々な選択肢がある中で、最終的に首都研を選んだ理由は何だったんですか?

井上

一番の決め手は「人」です。採用面接でお会いした所員の皆さんが、私の話を真剣に聞いてくださったんです。
私が理想とするまちづくりは「そこに住む人や関わる人が、自分の街を好きになるようなまちづくり」。そのためには、住民の方々の声を丁寧に聞くことが不可欠だと考えています。だからこそ、所員の皆さんの「聞く姿勢」に自分の価値観との近さを感じ、強く惹かれました。入社して2年目になりますが、その印象は今も変わりません。

三浦

私も就活時は業界まで絞り切れていなくて、デベロッパーや公務員も並行して志望していました。そのなかで決め手になったのは、会社の規模感がちょうど良く、自分が主体的に働いている姿が一番リアルに想像できたからです。「若いうちから裁量を持って、色々なことに挑戦できる」と感じられたのが大きかったですね。
荒井さんはどうですか?

荒井

私は二人とは少し違って、小さいころから都市開発が活発に進むまちで育った影響で都市に興味を持ち、大学では歴史を切り口に都市計画の研究をしていました。早い段階で「コンサルタントになりたい」と決めていたので、そのために大学院に進んだ経緯があります。
就職活動では、都市計画コンサルタント協会の会員企業の中から「住民参加のまちづくりを重視している中小規模の会社」をリストアップし、その中で首都研に出会いました。

木村

私は「まちづくりに専門的な立場で関わりたい」という思いからコンサルタントを志望しました。大学院では現場で市民と思考するプロジェクトに関わる機会が多く、さまざまな立場の人とまちづくりを考えることに魅力を感じていました。その経験から「現場から考える」「地元の意向を反映する」というスタンスを長年続けている首都研を選びました。

三浦

皆さん、「現場に入って主体的にまちづくりを進めたい」という点では共通していそうですね。ちなみに、入社してからギャップを感じたことはありますか?

木村

首都研の先輩方の知識や経験がとても豊富で、覚えたりすることが多く「想像していた以上に大変な業界だ!」と感じました。最初の数年は毎日必死で学んでいましたね。

三浦

分かります。私も都市計画の専門的な知識は深く知らずに入社したので、最初は分からないことだらけでした。ただ、周囲のサポートもあり、働きながら学べる環境があったのは心強かったです。

2印象に残っている仕事は?

荒井

2つあります。1つは1年目に担当した「S区A地区の地区計画策定」です。防災上の課題を解決するため、建替えを促して不燃化を進める地区計画の導入検討をメインで担当しました。当時は知識も乏しく、必死に勉強しながら進めました。本当に大変でしたが、地区計画制度について実務を通して理解することができたので、早く成長するための大きな糧になったと思います。地区計画が都市計画決定された時には、大きなやりがいを感じました。

三浦

その地区では地区計画が導入されて、建替えが進むなど少しずつまちが変わってきていますよね。

荒井

もう1つは「H市O地区のビジョンづくり」です。これは初めて自分でゼロから企画提案書を書き、プロポーザルで選ばれた仕事でした。地元の方々にヒアリングを行うため、現場に何度も足を運びました。地元の声や自分のアイデアを反映してビジョンをまとめ上げることができ、とても貴重な経験になりました。

三浦

井上さんはまだ経験が浅いですが、印象に残っている仕事はありますか?

井上

そうですね…この1年間で純粋に「楽しい」と感じたのは「M区の復興訓練ワークショップ」です。準備段階で「この地区ではどのような課題があって、参加者はどんな意見を持っているのだろう」と想像しながら資料を作るのが面白くて。実際に街歩きや参加者の方との対話を通じて、自分にはない知識や視点に出会い、学ぶことがたくさんありました。
また、ワークショップは全3回で、そのたびに結果をまとめたニュースレターを作成しました。参加者の考えを汲み取り、分かりやすく、かつ魅力的にデザインする作業は難しかったですが、とても良い経験でした。今年はファシリテーターにも挑戦する予定なので、今から楽しみにしています。

三浦

楽しんで仕事に取り組んでいる様子が伝わってきますね。では、ベテランの木村さんはいかがでしょうか。

木村

今振り返ると、これまで様々な案件に関わるなかで、いくつか節目となる仕事があります。
1年目から担当した「旧Y村の震災復興支援」では、限られた期限の中で集落移転等を支援することができ、この業界のリアリティやダイナミックさを肌で感じました。
7年目から担当した「S区M地区の地区計画の策定支援」では、初めて主体的な立場で担当しましたが、住民合意形成が想定通りとならず、合意形成の難しさや奥深さを痛感しました。
10年目からは、「T区G通りでのオープンカフェ等常設化支援」で学生時代の研究テーマだった公共空間の利活用について業務として初めて関わることができました。
近年では、公共空間の利活用誘導等にも関連する都市計画の新しい制度活用やスキームづくりに携わる機会が増え、専門家としてのやりがいを強く感じています。なお、いずれの仕事も社外の多分野の専門家と協働しながら進めている点が共通しており、どれも刺激的な経験です。

三浦

ちなみに、コンサルタントとして仕事をするうえで、意識していることはありますか?

荒井

都市計画は難しい言葉や内容が多いので、住民向けの資料をつくるときには「分かりやすい表現」や「興味を持ってもらえる工夫」を心がけています。

木村

私は3つを意識しています。
1つ目は「自分はこのまちをどうしたいか」という意志を必ず持つこと。
2つ目は、専門家として「曖昧な情報は伝えず、正しい情報をわかりやすく伝える」こと。
3つ目は「コンサルタントは主役ではなく、あくまでアシスト役であり、最終的に決めるのは行政や地域の方々という意識を持つ」ことです。

三浦

3つ目は、まさにコンサルタントのあるべき姿だと思います。行政や住民の要望にどう応えるか。ただ要望通りに動くのではなく、コンサルタントとしての提案をどう取り入れるか。その一方で、提案が押し付けにならないようにする…。入社したばかりの頃は、そのバランス感覚の難しさを感じていました。

3ワークライフバランスで大切にしていることは?

木村

昨今は当たり前の時代となっていますが、「休むときはしっかり休む」ことを若手の頃から意識しています。休日は、あえて都市計画やまちづくりとは全く違う分野に触れて、頭をリフレッシュさせるようにしています。それが結果的に新しい刺激や発想につながることもあります。
また、夫婦共働きで子育てをしているため、子どもの急な発熱などで予定通りに仕事が進まないことも多々あり、自然と「仕事は常に前倒しで進める」習慣が身につきました。「締め切りの2〜3日前に何かあっても慌てず対応できる」。この時間の使い方は、長年の子育てを通じて得たスキルだと思います。

井上

私もオンとオフのメリハリは大事にしています。平日は仕事に集中して、休日は友達との予定を入れたり、旅行に行ったりしてリフレッシュしています。
プライベートの予定があると、「この日までに仕事を終わらせなきゃ!」という良い意味での強制力が働くので、仕事へのモチベーションも高まります。

三浦

お二人とも、意識的にオンオフを切り替えているんですね。子育てをされている荒井さんはいかがですか?

荒井

私は子どもが生まれてから生活が大きく変わりました。平日・休日に関わらず、「子どもとの時間を優先する」ことが自分のワークライフバランスです。
例えば、子どもの習い事がある日は送迎のために少し早めに仕事を切り上げています。フレックスタイムやリモートワークといった会社の制度を活用できるので、働く時間や場所を柔軟に調整して、仕事と子育てを両立していますね。

三浦

会社の制度が働き方を支えているのは大きいですよね。少し話が広がりますが、首都研には「資格取得支援制度」もあり、私もその制度を活用して資格に挑戦しました。また、「自主研究制度」といって、仕事に関連する講演会やセミナー、学会や視察の参加費用を会社が負担してくれる仕組みもあります。

荒井

入社して3年目くらいまでは、「自主研究制度」をフル活用して、さまざまなセミナーや視察に参加しました。おかげでインプットの機会をたくさん得られましたね。

三浦

インプットやスキルアップを支える制度も、広い意味でワークライフバランスを支えていると言えそうですね。

4今後の目標・展望は?

井上

まだ2年目なので、今後数年間はできるだけ幅広いジャンルの仕事に挑戦したいと考えています。
今はまず、自分がどんな仕事に面白さを感じ、どの分野を専門に掘り下げていきたいのかを見つける期間だと思っています。

三浦

なるほど、まずは自分の軸を探していくフェーズですね。
興味のある分野は見つかりそうですか。

井上

昨年は密集市街地の改善など、課題が明確な案件に多く携わり、その解決策を考えることにやりがいを感じました。まだ自分の仕事がまちの姿を大きく変えるところまでは至っていませんが、これから自分の関わったまちがどう変化していくのかを見届けるのが楽しみです。

三浦

いま防災まちづくりの話が出ましたが、最近は「明確な課題はないけれど、何かもっと良くしていきたい」といった、まちの潜在的な魅力や価値を引き出すことが求められる仕事が増えていると感じます。私自身の目標としては、その中で何を提案できるか、引き出しを増やしていくことですね。
荒井さんはいかがですか?

荒井

私は「計画をつくる」だけでなく、それを「実行する」仕事にもっと深く関わっていきたいと思っています。
以前、地域のビジョン策定に携わった際、その後の実践フェーズを担うプロポーザルに挑戦しましたが、残念ながら受託には至らず、実践フェーズに関われなかった悔しい経験がありました。
ビジョンや計画は、「つくって終わり」ではありません。いかにそれを実現へとつなげていくかが、本当に大切なプロセスだと思っていますが、その実践フェーズをコンサルタントが主体となって進めてしまうと、持続性に欠けてしまいます。計画を形にしていくのは、あくまでも地域の方々自身。地域の方々が自走できる状態を整えることが重要だと考えています。
そのためには「組織づくり」や「仕組みづくり」といった土台を整えることが不可欠だと考えているので、今後は、そうした部分に力を入れていきたいですね。

木村

私が重視しているのは、公共性だけでなく「事業性や収益性」を意識することです。まちづくりは、市民が行政に頼りきるのではなく、地域でまちづくりに関するお金が循環する仕組みをプランナーとして導ける存在でありたいと思っています。
さらに大きな視点では、「カーボンニュートラル」「増加する外国人居住者との合意形成」など、時代に応じて変化する社会課題に対して、まちづくりの専門家としてどう応えていくか。そのスキルを日々磨くことを欠かさないようにしています。

荒井

新しい社会課題に対して、所員一人ひとりが常にアンテナを張って、意識を持ち続けることが大切ですよね。

最後に.これから入社を考えている方へ一言

井上

就職活動は大変だと思いますが、1つだけ大切にしてほしいのは「自分に正直でいること」です。自分をよく見せようとして取り繕っても、入社後にミスマッチが起きると、自分自身がつらくなってしまうと思います。ありのままの自分を伝え、それに共感してくれる会社と出会うことが一番です。首都研は、そうした正直な想いをしっかり受け止めてくれる会社だと、私は感じています。皆さんと一緒に働けたら嬉しいです。

荒井

首都研には、「やりたい」と手を挙げれば挑戦させてもらえるフィールドがあります。自分の意志を持ち、「こんなことをやってみたい」という情熱を持っている人には、とても面白い環境だと思います。この座談会を読んで、少しでも会社の雰囲気に興味を持ってくれたなら、ぜひ一度話を聞きに来てほしいですね。

三浦

そうですね。首都研は少人数でフットワークが軽く、若いうちから裁量を持って仕事を任せてもらえる環境があります。周りからのサポートはありますが、チャレンジ精神を持つ人には、成長できる機会がたくさんあります。

木村

私は、この会社は「ワクワクとドキドキ」がある場所であってほしいし、そういう人が集まる場所であってほしいと思っています。仕事が純粋に楽しい、明日が楽しみと思える「ワクワク」。そして、新しいことや未知の分野に挑む緊張感、つまり「ドキドキ」。この両方を楽しめる人と、ぜひ一緒に未来を作っていきたいですね。